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定款 とは 会社設立 役割

定款で決めることの一覧|会社の仕組みをどこまで書くか

会社設立の定款に、実際に何を書くことになるのかを条文の並びに沿って見ていきます。決めるべきことと、決めなくてもよいことを区別します。

公開 2026.09.15 一次情報の確認日 2026年9月15日 本文 約6,200字
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会社設立の定款をこれから作る人に向けた記事です。ひな形を開いてみたものの、条文が並んでいて何を決めればいいのかが見えない。そんな段階の人が対象です。条文の並びに沿って、何を決めることになるのかを順に見ていきます。

定款のひな形を開くと、条文が何十も並んでいます。全部を自分で考える必要はありませんが、どの条文が何を決めているのかは知っておく必要があります。会社設立のあと、その定款に従って会社を運営することになるからです。

定款の骨組みは五つの章

定款の骨組みは五つの章

株式会社の定款は、章に分かれているのが一般的です。ひな形を開くと、第1章、第2章と見出しが付いています。

第1章が総則です。商号、目的、本店の所在地、公告の方法。会社の基本的なことを決めます。会社設立の登記でいちばん使う情報がここに集まっています。

第2章が株式です。発行可能株式総数、株式の譲渡制限、株券を発行するかどうか。株式会社の性格を決める部分です。

第3章が株主総会です。いつ開くか、どう招集するか、誰が議長になるか、どうやって決議するか。意思決定の仕組みです。

第4章が役員です。取締役を何人置くか、どうやって選ぶか、任期は何年か、誰が代表になるか。

第5章が計算です。事業年度をいつからいつまでにするか、利益をどう配当するか。

最後に附則があります。設立に際して出資される財産の価額、最初の事業年度、設立時の役員、発起人の氏名と住所。会社設立のときだけの事項をまとめて書きます。

合同会社の定款は、これとは違う構成になります。株式がないので第2章がありませんし、株主総会もありません。社員と業務執行社員についての条文が中心になります。

章の分け方に決まりはありません。ひな形によって並びが違うこともあります。ただ、この順で並んでいるものが多くあります。

条文の数は、株式会社なら30条から40条くらいのひな形が多くあります。合同会社はもう少し短く、20条前後です。会社設立の定款としては、これくらいの分量が標準だと思ってください。

会社設立の準備では、この骨組みを頭に入れてからひな形を読むと、どこを直せばいいかが見えやすくなります。

出典(解説)弥生「定款の記載例(サンプル)を紹介!各章に記載すべき項目とは?」2026年9月15日確認

総則で決めること

総則で決めること

総則には、会社の基本的なことを書きます。会社設立の登記で登記簿に載る事項も、多くはここから来ています。

商号は会社の名前です。「当会社は、株式会社〇〇と称する」といった条文になります。株式会社という言葉を必ず入れます。

目的は、その会社が何をするかです。号を振って並べます。会社設立の登記で登記簿にそのまま載るので、あとから見られることを意識して書きます。

本店の所在地は、最小行政区画までにするか番地まで書くかを選べます。最小行政区画までにしておけば、同じ市区町村内の移転で定款変更が要りません。

公告の方法は、官報に掲載するのがいちばん多くあります。電子公告にすると、自社のサイトのURLが登記簿に載ります。

定款に公告の方法を定めていなければ、官報に掲載する方法になります。会社法がそう定めているからです。

この四つのうち、商号、目的、本店の所在地は絶対的記載事項です。書かないと定款が無効になります。

公告の方法は任意的記載事項ですが、登記事項でもあります。定めた場合は登記簿に載ります。

会社設立の準備でいちばん時間がかかるのが、この総則です。とくに商号と目的は、決めるのに何日もかかることがあります。

商号と目的は、会社設立の登記でも登記簿にそのまま載ります。だから、あとから見られることを前提に決めてください。取引先も金融機関も、この二つを見て会社の性格を判断します。

逆に言えば、総則が固まれば定款の半分はできたようなものです。あとの章は、ひな形をほぼそのまま使えることが多くあります。

出典(解説)Legal AI Insight「会社設立に必須の定款とは?会社形態ごとの記載事項や手続き」2026年9月15日確認

株式について決めること

株式について決めること

株式の章では、株式会社の性格を決める重要なことを書きます。会社設立のあとの運営にも効いてきます。

発行可能株式総数は、その会社が発行できる株式の上限です。絶対的記載事項で、必ず書きます。

実際に発行する数とは別です。会社設立のときに発行する数の何倍かを上限にしておくと、あとで増資をするときに定款変更をせずに済みます。

株式の譲渡制限は、相対的記載事項です。書けば効力が生じますが、書かなければ株式を自由に譲れる会社になります。

小さな会社では、譲渡制限を付けるのが普通です。株主が勝手に第三者に株式を譲ると、知らない人が株主になってしまうからです。

譲渡制限があるかどうかで、機関設計の選択肢も変わります。譲渡制限がある会社なら、取締役会を置かずに取締役一人でも作れます。

取締役の任期も、譲渡制限があれば最長10年まで伸ばせます。会社設立のときに長めにしておくと、重任の登記の回数が減ります。

株券を発行するかどうかも決められます。いまは発行しないのが原則なので、定款にわざわざ書かないのが普通です。

会社設立の段階で、この章をよく読んでください。ひな形をそのまま使うと、自分の会社に合わない条文が入っていることがあります。

合同会社には、この章そのものがありません。株式という仕組みがないからです。

株式会社で会社設立をするなら、譲渡制限を付けるかどうかは最初に決めることのひとつです。付けない会社は公開会社と呼ばれ、機関設計の要件が厳しくなります。一人や数人で始めるなら、付けておくのが普通です。

出典(解説)アイシア法律事務所「【会社法27条】定款の記載又は記録事項」2026年9月15日確認

株主総会と役員について決めること

株主総会と役員について決めること

株主総会と役員の章では、会社の意思決定の仕組みを決めます。会社設立のあと、実際に会社を動かすときの基準になります。

株主総会は、定時株主総会をいつ開くかを書きます。事業年度の終了後3か月以内、といった書き方が一般的です。

招集の手続きも書きます。会社法では株主総会の1週間前までに通知を出すのが原則ですが、譲渡制限のある会社なら短縮できます。

会社設立の直後で株主が自分ひとりなら、招集の手続きを省ける定めを置くこともできます。実務的には便利です。

取締役については、何人置くかを書きます。「1名以上とする」といった書き方にしておくと、人数が変わっても定款を直さずに済みます。

ひな形によっては「3名以上とする」と書かれていることがあります。一人で会社設立をするなら、ここを直す必要があります。

取締役の任期も書きます。会社法の原則は2年ですが、譲渡制限のある会社なら最長10年まで伸ばせます。

代表取締役をどう決めるかも書きます。定款で直接定めるか、取締役の互選で決めるか、株主総会で決めるか。会社設立の登記に添える書類が変わります。

監査役を置くかどうかも決められます。一人や二人で始める会社なら、置かないのが普通です。

機関設計という言い方をします。取締役だけを置くのか、取締役会や監査役も置くのか。会社設立の段階で複雑にすると、登記に添える書類も増えますし、設立後の運営も重くなります。小さく始めるなら、取締役一人という作りがいちばん軽く済みます。

この章は、会社設立のあとの運営に直結します。ひな形の条文が自分の会社に合っているかを、必ず確かめてください。

出典(解説)クレアール司法書士講座「第27条【定款の記載又は記録事項】」2026年9月15日確認

計算について決めること

計算について決めること

計算の章では、お金に関する決まりごとを書きます。会社設立の登記には直接関わりませんが、税務に直結します。

事業年度をいつからいつまでにするかを決めます。「毎年4月1日から翌年3月31日まで」といった書き方です。

事業年度は登記簿に載りません。定款にしか書かれていない情報なので、税務署への届出では定款の写しを求められます。

決算期をいつにするかは、税務の面で効いてきます。第1期をなるべく長く取るのが基本の考え方です。

資本金1,000万円未満で会社設立をすると、原則として設立から一定の期間は消費税の納税義務が免除される仕組みがあります。第1期が長ければ、その期間を長く使えます。

条件があり制度も見直されてきているので、当てはまるかは国税庁の案内か税理士に確かめてください。

繁忙期と決算期をずらす、という考え方もあります。忙しい時期に決算作業が重なると、両方が中途半端になります。

剰余金の配当についても書きます。誰にどう配るかの基準ですが、会社設立の直後はあまり気にしなくて構いません。

事業年度を変えるには定款変更が要ります。ただし登記は要りません。登記簿に載っていない事項だからです。

地方税の均等割も、事業年度の月数に応じて計算されます。第1期が短ければそのぶん少なくなりますが、そのために第1期を短くすると消費税の免除期間が縮みます。会社設立のときに、どちらを取るかを考えることになります。

会社設立のときに決算期をよく考えておくと、あとの手間が減ります。設立日から逆算して決めてください。

出典(解説)マネーフォワード クラウド会社設立「会社設立時における事業年度の決め方とポイント」2026年9月15日確認

附則に書くこと

附則に書くこと

定款の最後に附則があります。会社設立のときだけに関わる事項をまとめて書く部分です。

設立に際して出資される財産の価額を書きます。絶対的記載事項で、これが資本金の額のもとになります。

会社設立の登記では、この額と払込証明書の額と申請書の課税標準金額を一致させます。三つがそろっていないと補正になります。

最初の事業年度を書きます。会社設立の日から、定款で定めた事業年度の末日まで。第1期がどれくらいの長さになるかがここで決まります。

設立時の取締役や代表取締役を定めることもできます。定款で定めておけば、発起人が選任した記録を別に作らずに済みます。

ただし、就任承諾書は別に要ります。定款に名前が書いてあっても、本人が承諾したかどうかは別の話だからです。

発起人の氏名または名称および住所を書きます。絶対的記載事項です。印鑑証明書の表記と一致させてください。

発起人が引き受ける設立時発行株式の数と、その払込金額も書きます。誰がいくら出すかが分かる形にします。

最後に、定款の作成日を書きます。この日より後に資本金を払い込むので、日付の順番が崩れないようにしてください。

紙の定款なら、発起人全員が署名または記名押印します。個人の実印を押し、会社設立の登記や定款認証で印鑑証明書を添えます。

出典(解説)弥生「定款の記載例(サンプル)を紹介!各章に記載すべき項目とは?」2026年9月15日確認

合同会社の定款で決めること

合同会社の定款で決めること

合同会社の定款は、株式会社とは構成が違います。株式がないので、株式の章も株主総会の章もありません。

総則は同じです。商号、目的、本店の所在地、公告の方法。会社の基本的なことを書きます。

社員についての章があります。誰が社員か、全員が有限責任社員であること、各社員の出資の目的と価額。これらは絶対的記載事項です。

「社員全員が有限責任社員である旨」という条文は、合同会社であることの根拠になる部分です。ひな形には必ず入っているので、消さないでください。

業務執行についての章があります。誰が業務を執行するか、誰が会社を代表するか。定款で定めておけば、会社設立の登記に添える書類が減ります。

定款で定めなければ、社員全員が業務執行社員になります。複数人で会社設立をするなら、誰が執行するかを決めておくほうが運営しやすくなります。

利益の分配についても決められます。出資の割合と分配の割合を一致させなくてよいのが、合同会社の大きな特徴です。

技術や労力で貢献する人に多く配る、といった決め方ができます。複数人で始めるなら、ここをよく話し合ってください。

社員の加入と退社についても書きます。新しい人が入るとき、誰かが抜けるとき。あとで揉めやすいところなので、決めておく価値があります。

計算の章では、事業年度を決めます。株式会社と同じで、登記簿には載りませんが定款には必ず書きます。

出典(解説)FUTOKORO「合同会社の定款のひな形と作成方法の解説」2026年9月15日確認

どこまで自分で決めるか

どこまで自分で決めるか

定款の条文を全部自分で考える必要はありません。ひな形を使って、直すべきところだけを直すのが現実的です。

定款のひな形でどこを直すかをまとめたチェックリスト
会社設立の準備では、この七つを見ておけば大きな漏れは防げます。

総則と附則は必ず直します。商号、目的、本店、出資の額、発起人。自分の会社の情報に置き換える部分です。

役員の員数と任期は、必ず確かめてください。ひな形の想定と自分の会社が違っていることがよくあります。

取締役会を置く条文が入っていないかも見てください。入っていれば、取締役3人以上と監査役などが要ることになります。

事業年度は自分で決めます。設立日から逆算して、第1期をなるべく長く取るのが基本の考え方です。

株主総会の招集や議長についての条文は、ひな形のままでよいことが多くあります。会社設立の段階で凝る必要はありません。

分からない条文があったら、そのままにせず調べてください。会社設立のあと、その定款に従って会社を運営することになります。

出典(解説)GVA 法人登記「会社の定款のおすすめ作成例・サンプルまとめ」2026年9月15日確認

まとめ

まとめ

会社設立の定款で決めることは、章ごとに整理すると見通しがよくなります。総則、株式、株主総会と役員、計算、附則。この順に並んでいるのが一般的です。

  • 総則では、商号、目的、本店の所在地、公告の方法を決める。会社設立の登記でいちばん使う情報。
  • 株式の章では、発行可能株式総数と株式の譲渡制限。会社の性格が決まる部分。
  • 株主総会と役員の章では、意思決定の仕組み。取締役の員数と任期は必ず確かめる。
  • 計算の章では、事業年度。登記簿には載らないが、税務に直結する。
  • 附則には、出資の額、最初の事業年度、設立時の役員、発起人。会社設立のときだけの事項。
  • 合同会社は構成が違う。社員、出資、業務執行、利益の分配が中心。
  • ひな形を使うなら、総則と附則は必ず直し、役員の員数と任期を確かめる。

ここに書いた構成は2026年9月15日時点での一般的なものです。ひな形によって条文の並びは違いますし、会社法の改正にあわせて書き方も変わってきました。会社設立の定款を作るときは、更新されているひな形を使い、株式会社なら公証役場に案を見てもらってください。

出典(解説)アイシア法律事務所「定款とは|絶対的・相対的・任意的記載事項」2026年9月15日確認

条文を一度は通して読んでください

会社設立の定款は、ひな形から作るのが普通です。それでも、条文を一度は通して読んでください。会社設立のあと、その定款に従って会社を運営することになります。誰がどう決めるか、いつ株主総会を開くか。全部そこに書いてあります。

絶対的記載事項をもっと詳しく知りたいなら、それを扱った記事に進んでください。事業目的の書き方や、事業年度の決め方を扱った記事もあります。

登記のあとに待っている、税務・社会保険まで任せられる所

会社設立の登記が終わっても、税務署への届出や社会保険の手続きは残ります。定款の内容によって決算期も変わるので、登記と合わせて相談先を決めておくと迷いません。※弊社調べになります。

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他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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  1. e-Gov法令検索|会社法定款の記載事項も設立の手続きも、もとはこの法律。条文で確かめたいときに。
  2. アイシア法律事務所|定款とは|絶対的・相対的・任意的記載事項三つの記載事項の違いが整理されている。
  3. 弥生|定款とは?作り方と意味、記載事項をわかりやすく解説定款の役割と作り方を最初から。
  4. マネーフォワード クラウド会社設立|会社の定款とは?意味や読み方・記載事項定款の読み方から記載事項までを一通り。
  5. Legal AI Insight|会社設立に必須の定款とは?会社形態ごとの記載事項を比べている。
  6. さきがけ税理士法人|定款の記載事項「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」とは三つの違いを短くまとめている。
  7. 法務省|商号にローマ字等を用いることについて商号に使える符号は六つだけ、位置は字句の区切りに限る。会社名を決める前に一度読んでおきたい頁。
  8. マネーフォワード クラウド会社設立|合同会社の定款の作り方を記載例を使って解説合同会社の定款を、条文の並びごとに記載例で見せている。
  9. アイシア法律事務所|【会社法27条】定款の記載又は記録事項絶対的記載事項の条文を逐条で読める。
  10. 日本公証人連合会|9-4 定款認証定款認証とは何か、誰が嘱託するのかがQ&A形式で並ぶ。株式会社の定款を作る前に読む。
  11. 日本公証人連合会|定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等はいくらですか手数料と謄本代の内訳が書かれている質問。会社設立の見積もりの土台になる。
  12. freee|株式会社の定款変更が必要なケースは?どの変更で登記が要るかの線引きが分かる。
  13. 司法書士法人まちたま|定款に定める本店所在地はどこまで記載すればいいですか最小行政区画までか番地までかの違いを説明。
  14. 弥生|定款の記載例(サンプル)を紹介!各章に記載すべき項目とは?章ごとの記載例が並んでいて写しやすい。
  15. 法務局|商業・法人登記の申請書様式株式会社と合同会社の設立登記申請書の様式と記載例が、Word と PDF で置かれている大もとのページ。
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  17. マネーフォワード クラウド会社設立|株式会社の定款変更に必要な手続きとは設立後に定款を変えるときの決議と登記の要否。
  18. マネーフォワード クラウド会社設立|会社設立時における事業年度の決め方とポイント事業年度をどこで切るかの判断材料がそろっている。
  19. クレアール司法書士講座|第27条【定款の記載又は記録事項】資格試験の教材側から見た条文の読み方。
  20. 定款の絶対的記載事項とは?絶対的記載事項を短くまとめたページ。

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