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会社設立の登記をオンラインで申請する|登記ねっとの使い方と、必要なもの

会社設立の登記をオンラインで申請する方法です。電子定款とあわせると紙のやり取りが減りますが、事前に用意するものがいくつかあります。

公開 2026.09.15 一次情報の確認日 2026年9月15日 本文 約6,000字
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会社設立の登記を窓口や郵送ではなくオンラインで出したい人に向けた記事です。登記ねっとという言葉は聞いたけれど、何をどう準備すればいいのかが分からない。そんな段階の人が対象です。紙で出すつもりの人は、様式の書き方を扱った記事のほうが役に立ちます。

会社設立の登記は、オンラインでも申請できます。法務局に行かなくて済みますし、収入印紙を買いに行く手間もなくなります。ただし、使い始めるまでに準備するものがいくつかあって、そこで諦める人が多いのも事実です。何が要るのかを先に見ておきます。

登記・供託オンライン申請システムとは

登記・供託オンライン申請システムとは

会社設立の登記をオンラインで申請するには、登記・供託オンライン申請システムを使います。通称は登記ねっとです。法務省が運営していて、利用そのものは無料です。

扱える手続きは幅広く、不動産の登記も商業・法人の登記も、登記事項証明書の請求も、供託の手続きもできます。会社設立の登記はそのうちの一つです。

使い方には二通りあります。ブラウザから使うかんたん証明書請求と、パソコンに入れる申請用総合ソフトです。会社設立の登記のような申請の手続きは、申請用総合ソフトを使います。

かんたん証明書請求のほうは、登記事項証明書や印鑑証明書を請求するためのものです。会社設立が終わったあとに使うことになります。

申請用総合ソフトはWindows向けです。Macを使っている人は、仮想環境を用意するか、別のパソコンを借りることになります。ここで諦める人がいちばん多いところです。

利用するには申請者情報の登録が要ります。無料で、サイトから申し込めます。会社設立の準備を始めた段階で済ませておくと、あとで慌てません。

利用できる時間にも決まりがあります。平日の朝から夜までで、土日祝日と年末年始は使えません。窓口より遅い時間まで受け付けているのが利点です。

オンラインで申請しても、会社設立の日は申請が受け付けられた日です。窓口に出したときと同じ扱いになります。

半ライン申請という言い方をすることもあります。申請そのものはオンラインで送り、電子化できない添付書類だけを書面で出す形です。会社設立の登記では、印鑑証明書があるためこの形になることが多くあります。

法務局によっては、オンライン申請でも添付書類を書面で出すことになります。その場合は、受付番号を書いた送付書を添えて持参するか郵送します。

出典(一次情報)法務省 登記・供託オンライン申請システム「登記・供託オンライン申請システム」2026年9月15日確認

使い始めるまでに用意するもの

使い始めるまでに用意するもの

会社設立の登記をオンラインで出すには、いくつか用意するものがあります。ここが揃えられるかどうかが分かれ目です。

会社設立の登記をオンライン申請するために必要なもののチェックリスト
電子定款を作る道具とかなり重なるので、両方やるなら一度の準備で済みます。

電子証明書は、添付書類に電子署名を付けるために使います。個人なら、マイナンバーカードに搭載されている署名用電子証明書が一般的です。

署名用電子証明書には有効期限があります。切れていると使えないので、会社設立の準備を始めたら早めに確かめてください。パスワードも思い出しておく必要があります。

ICカードリーダーは数千円で買えます。スマートフォンで読み取れる仕組みが使える場合もありますが、ソフトが対応しているかを確かめてください。

電子定款を自分で作る場合と、必要な道具がかなり重なります。両方をやるつもりなら、一度の準備で済むので効率的です。

逆に、紙の定款で会社設立を進めるなら、オンライン申請だけのためにこれだけそろえるのは割に合わないかもしれません。

司法書士に会社設立の登記を頼む場合は、先方がオンラインで申請してくれます。司法書士は職務上の電子証明書を持っているので、添付書類の電子化も進めやすくなります。自分で全部そろえるのが大変だと感じたら、そこを頼むという選び方もあります。

諦めるという判断もあります。窓口に持参するほうが、初めての人には確実です。オンライン申請は、会社設立のあとの変更登記で使う機会もあるので、そのときに改めて考えても構いません。

出典(一次情報)法務省 登記・供託オンライン申請システム「初めてご利用になる方へ」2026年9月15日確認

申請までの流れ

申請までの流れ

準備が整ったら、実際の手順です。会社設立の登記をオンラインで出す流れを追っていきます。

まず申請用総合ソフトを起動して、申請書を作ります。手続きの種類から「株式会社設立登記申請書」や「合同会社設立登記申請書」を選び、項目を埋めていきます。

入力する項目は、紙の申請書と同じです。商号、本店、登記の事由、登記すべき事項、課税標準金額、登録免許税、添付書類、申請人。紙の記載例を見ながら入力すると分かりやすくなります。

登記すべき事項は、ソフトの中で入力します。紙の別紙を作る必要がありません。ここはオンライン申請の利点のひとつです。

添付書類は、PDFにして電子署名を付けたものを添付します。定款、払込証明書、就任承諾書。それぞれに署名が要ります。

電子署名を付けるのがいちばん手間のかかるところです。書類ごとに、その書類を作った人の電子証明書で署名します。発起人が複数いれば、それぞれが署名することになります。

現実には、全員が電子証明書を持っているとは限りません。その場合は、署名できない書類だけを書面で出すことになります。会社設立の登記では、この混在がよくある形です。

入力と添付が終わったら、送信します。受け付けられると受付番号が付き、その日が会社設立の日になります。

定款を電子定款にしているなら、そのデータをそのまま添付できます。株式会社の場合は、公証役場で認証を受けたあとに受け取った電子データです。紙の定款で会社設立を進めているなら、定款は書面で出すことになります。

そのあと、納付情報が発行されます。インターネットバンキングかペイジー対応のATMで登録免許税を納めます。期限があるので、送信したらすぐに納めてください。

出典(一次情報)法務省 登記・供託オンライン申請システム「申請・請求方法のご案内」2026年9月15日確認

添付書類をどうするか

添付書類をどうするか

オンライン申請でいちばん詰まるのが、添付書類の扱いです。会社設立の登記では書類が何種類もあり、それぞれに署名が要るからです。

定款は、電子定款にしていれば署名が付いた状態です。株式会社なら公証役場で認証を受けたあと、同一の情報の提供を受けた電子データを添付します。

払込証明書は、代表取締役が作って電子署名を付けます。通帳のコピーをスキャンしてPDFにまとめる形になります。

就任承諾書は、就任する本人が電子署名を付けます。取締役が複数いれば、それぞれが自分の電子証明書で署名します。

印鑑証明書は、電子化できません。市区町村が出す紙の書類なので、書面で出すことになります。ここが完全なオンライン化を妨げる部分です。

つまり、会社設立の登記をオンラインだけで完結させるのは、現実にはかなり難しいということです。印鑑証明書を書面で出す以上、法務局に持参するか郵送することになります。

書面で出す添付書類がある場合は、申請の受付番号を書いた送付書を添えて出します。書面の到着を待って審査が始まるので、そのぶん日数がかかることもあります。

それでもオンライン申請を使う利点はあります。収入印紙を買いに行かなくて済みますし、登記すべき事項の別紙を作る必要もありません。

電子署名を付けられる人が限られている場合は、その人が作る書類だけを電子化するという手もあります。たとえば代表取締役だけが電子証明書を持っているなら、払込証明書は電子で、就任承諾書は書面で、という混ぜ方です。

会社設立の登記でどこまで電子化するかは、手元にある道具と相談して決めてください。全部か何もかではありません。

出典(解説)税理士法人スタートアップ「会社設立はオンライン申請可能!電子申請の条件や進め方」2026年9月15日確認

電子納付のしかた

電子納付のしかた

オンラインで会社設立の登記を申請すると、登録免許税を電子納付できます。収入印紙を買いに行く必要がなくなるのが、いちばん分かりやすい利点です。

申請を送信すると、システムから納付情報が発行されます。収納機関番号、納付番号、確認番号、納付区分という数字が示されます。

この数字を使って、インターネットバンキングかペイジー対応のATMで納めます。金融機関のサイトで「税金・各種料金の払込み」といったメニューから入ります。

会社設立の前なので、使えるのは個人の口座です。代表者個人の口座から納めることになりますが、それで問題ありません。

注意したいのが期限です。納付情報が発行されてから一定の期間内に納めないと、申請が取り下げ扱いになることがあります。送信したらその日のうちに納めてください。

インターネットバンキングを使うには、あらかじめ契約が要ります。持っていない場合は、ペイジー対応のATMを探すことになります。

金融機関によっては、ペイジーに対応していないこともあります。会社設立の準備を始めたら、自分が使える手段があるかを確かめておいてください。

納付が終わると、システムの画面で状態を確認できます。きちんと納まったかどうかを見ておくと安心です。

軽減措置を使う場合は、市区町村の証明書を添えます。これも紙の書類なので、書面で出すことになります。会社設立の登記で電子化しきれない書類がまた一つ増える、ということです。

電子納付を使わず、収入印紙で納めることもできます。その場合は、印紙を貼った書面を法務局に出すことになります。

出典(一次情報)法務省 登記・供託オンライン申請システム「申請・請求方法のご案内」2026年9月15日確認

オンライン申請の利点と欠点

オンライン申請の利点と欠点

会社設立の登記をオンラインで出すか、窓口に持参するか。それぞれの利点と欠点を並べておきます。

会社設立の登記をオンラインで申請する場合と窓口に持参する場合を比べた表
電子定款を作る道具がそろっているなら、オンライン申請の準備はほとんど済んでいます。

利点は、法務局に行く回数が減ることと、収入印紙を買いに行かなくて済むことです。遠方に住んでいる人にはとくに効きます。

欠点は、準備に手間がかかることです。ソフトの導入、電子証明書の確認、カードリーダーの購入。初めてなら半日以上かかります。

もう一つの欠点は、その場で見てもらえないことです。窓口なら、明らかな不備を指摘してもらえることがあります。会社設立の登記が初めてなら、この差は小さくありません。

電子定款を自分で作るつもりなら、道具はほとんど共通です。両方やるなら、オンライン申請のほうが自然な流れになります。

会社設立のあとも役員変更や本店移転の登記があります。今後も使うと考えれば、ここで慣れておく価値はあります。

遠方の法務局が管轄になる場合は、オンライン申請の値打ちが上がります。本店を実家や地方の事務所に置く場合など、窓口に行くだけで一日がかりになることがあります。そういうときは、準備の手間をかけてでもオンラインにする価値があります。

迷ったら、初めての会社設立は窓口に持参して、次の変更登記からオンラインにする、という進め方でも構いません。

出典(解説)GVA 法人登記「登記ねっと(登記・供託オンライン申請システム)とは?」2026年9月15日確認

つまずきやすいところ

つまずきやすいところ

会社設立の登記をオンラインで出そうとして、つまずきやすいところを挙げておきます。

まず動作環境です。申請用総合ソフトはWindows向けで、対応しているバージョンが決まっています。Macしか持っていない人は、ここで止まります。

次に電子証明書です。マイナンバーカードの署名用電子証明書が切れていたり、パスワードを忘れてロックされていたりすると使えません。市区町村の窓口に行くところからやり直しになります。

ソフトの組み合わせでもつまずきます。申請用総合ソフト、公的個人認証サービスのクライアントソフト、PDFに署名を付けるソフト。それぞれのバージョンが合っていないと動きません。

添付書類のPDFにも注意が要ります。パスワードをかけたり編集を制限したりすると、署名が付かなかったり法務局で読めなかったりします。

納付の期限を過ぎてしまうケースもあります。送信して気が抜けて、そのままにしてしまう。会社設立の登記が取り下げ扱いになると、やり直しです。

添付書類を書面で出す場合、送付書を忘れると法務局で申請と結び付けられません。受付番号を書いた送付書を必ず添えてください。

うまくいかないときは、登記・供託オンライン申請システムのヘルプデスクに聞くことができます。操作についての問い合わせ窓口があります。

申請用総合ソフトの操作手引書が、サイトにPDFで公開されています。画面ごとの説明があるので、詰まったらそこを見てください。会社設立の登記についての手引きもあります。

どうしても動かないなら、窓口に切り替えるのも判断です。会社設立の本筋は登記を通すことであって、ソフトを動かすことではありません。

出典(解説)法人化.biz「申請用総合ソフトの使い方」2026年9月15日確認

まとめ

まとめ

会社設立の登記は、登記・供託オンライン申請システムからオンラインで申請できます。利用は無料ですが、使い始めるまでに用意するものがいくつかあります。

  • 申請には申請用総合ソフトを使う。Windows向けで、無料で落とせる。
  • 申請者情報の登録が要る。無料で、サイトから申し込める。
  • 添付書類に電子署名を付けるため、電子証明書とICカードリーダーが要る。
  • 印鑑証明書は電子化できないので、書面で出すことになる。
  • 登録免許税は電子納付できる。納付情報が出たら期限内に納める。
  • 会社の設立日は、送信して受け付けられた日。窓口より遅い時間まで受け付けている。
  • 電子定款を作る道具とかなり重なるので、両方やるなら一度の準備で済む。

ここに書いた扱いは2026年9月15日時点のものです。動作環境や操作の手順は変わることがあるので、実際に会社設立の登記を進めるときは、登記・供託オンライン申請システムのサイトで最新の案内を確かめてください。添付書類の扱いは法務局によって違うこともあります。

出典(一次情報)法務省「登記・供託オンライン申請システムによる登記事項の提出について」2026年9月15日確認

まず、電子証明書が使えるかを確かめてください

オンライン申請で止まる人のほとんどは、電子証明書のところでつまずきます。マイナンバーカードの署名用電子証明書が有効か、パスワードを覚えているか。ここを確かめてから、他の準備に進んでください。

電子定款も作るつもりなら、道具は共通です。電子定款の作り方を扱った記事に進んでください。紙で出すことにしたなら、様式の書き方を扱った記事があります。

登記のあとに待っている、税務・社会保険まで任せられる所

会社設立の登記が終わっても、税務署への届出や社会保険の手続きは残ります。定款の内容によって決算期も変わるので、登記と合わせて相談先を決めておくと迷いません。※弊社調べになります。

この記事は、会社設立の登記と定款の疑問を解くのに役に立ちましたか。

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  1. 法務省|登記・供託オンライン申請システムによる登記事項の提出について登記すべき事項をオンラインで提出する方法の説明。CSV の作り方まで案内がある。
  2. 法務局|商業・法人登記の申請書様式株式会社と合同会社の設立登記申請書の様式と記載例が、Word と PDF で置かれている大もとのページ。
  3. 登記・供託オンライン申請システム|申請・請求方法のご案内申請者情報の登録から送信までの流れ。最初に一度読んでおくと迷わない。
  4. 登記・供託オンライン申請システム|初めてご利用になる方へ必要な環境と準備物の一覧。マイナンバーカードや電子証明書の話もここ。
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