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会社設立の登記と定款ガイド 申請書の書き方から公証役場・法務局まで
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会社設立の登記の流れ|登記までにやること、申請のタイミング、手続きの順番

会社設立の登記までの流れを、基本事項を決めるところから定款の作成と認証、資本金の払込、法務局への申請手続き、登記のあとの届出まで一本の順番で並べます。申請のタイミングと設立日の決まり方、株式会社と合同会社の違いも整理します。

2件の記事 更新 2026.10.18 一次情報の確認日 2026年10月18日
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会社設立を考えはじめたものの、登記までに何をどの順でやればよいのか全体が見えていない人に向けて書きました。登記の前にやっておくこと、申請するタイミング、設立日の決まり方、株式会社と合同会社で流れがどこで分かれるかを、一度に確かめたい人に向いています。それぞれの工程の細かい手順は、リンク先の記事で扱っています。

会社設立の登記までの流れは、決める、作る、認証する、払い込む、申請する、の順に進みます。株式会社でも合同会社でも骨組みは同じで、違うのは定款の認証があるかどうかだけです。順番を入れ替えられない工程がいくつかあり、そこを取り違えると書類の作り直しになります。ここでは、会社設立の登記にたどり着くまでの道のりを一本の流れとして並べ、それぞれの工程で何をするのかを見ていきます。

会社設立の登記までの流れ|六つの工程を順に追う

会社設立の登記までの流れ|六つの工程を順に追う
会社設立の登記までと、そのあとの届出までを六つに分けた流れです。

法務省の発起設立の案内に沿って会社設立の流れを整理すると、六つの工程になります。株式会社の場合で並べると次のとおりです。

会社設立の登記までの六つの工程を並べた流れ図
定款より先に払込をしない、払込より先に申請しない。この二つの順番は入れ替えられません。

このうち会社設立の登記そのものは五つめの工程です。それまでの四つは、登記の申請書に添える書類を一つずつ作っていく作業だと考えると見通しがよくなります。定款は定款として、払込は払込証明書として、役員の選任は就任承諾書として、最後に申請書の後ろに綴じられます。

流れを進めるうえで気をつけたいのは、書類に書く日付の前後関係です。定款の作成日、払込の日、設立時取締役の就任承諾の日、そして登記の申請日。この順番が逆になっている書類があると、会社設立の登記で補正の対象になります。工程を一つ終えるたびに、その日付を手帳やメモに控えておくと、最後に申請書類をまとめるときに迷いません。

日数の目安は、基本事項が決まっていれば準備に2週間から3週間、登記の申請から完了までにさらに1週間前後です。工程ごとの中身と、どこで日数がかかるかは次の記事で全体像として追っています。

くわしくはこちらの記事会社設立の登記までの全体像|決める・作る・認証・払込・申請の順に追う商号を決めるところから登記完了までを一本の流れとして並べます。会社設立の登記は定款の作成と認証が先に来るので、順番を間違えると戻れません。

出典(一次情報)法務省「株式会社の設立手続(発起設立)について」2026年10月18日確認
法務省の案内で、発起設立の場合の定款の作成と認証、設立時発行株式の引受け、出資の履行、設立時取締役の選任と調査、設立の登記という手続の順序が示されています。

会社の登記の前にやること|基本事項を決め、商号を確かめる

会社の登記の前にやること|基本事項を決め、商号を確かめる

会社設立の登記の流れでいちばん時間を使ってよいのは、最初の基本事項を決める段階です。ここで決めたことが定款に書かれ、定款に書いたことが登記簿に載ります。あとから変えると、定款の変更と変更の登記、それに登録免許税がかかります。

会社設立の登記の前に決めておくことのチェックリスト
この六つが固まれば、定款の下書きはほぼ書けます。

商号は、同じ本店所在地に同一の商号があると登記できません。法務局の登記情報や、国税庁の法人番号公表サイトで同じ名前の会社がないかを調べておきます。会社の実印も、商号が決まれば作れるので、この段階で注文しておくと定款の認証や登記の申請に間に合います。

事業目的は、いま始める事業だけでなく、数年以内に手がける見込みのある事業も入れておくのが一般的です。会社設立のあとで目的を足すと、株主総会の決議と変更の登記、それに登録免許税3万円がかかります。許認可が必要な事業では、目的の文言が許可の要件に関わることもあるので、所管の役所の手引きを先に読んでおくと安心です。

発起人や役員になる人の印鑑証明書も、登記の前に用意するものです。株式会社では、公証役場での定款認証と、法務局への登記の申請の両方で使うので、同じ人でも2通取ることになります。有効期限があるので、取る時期は工程の日程から逆算してください。

出典(解説)Airレジ マガジン「会社設立の方法や流れは?」2026年9月15日確認
会社設立の流れの最初の段階として、商号・事業目的・本店所在地・資本金・役員などの基本事項を決めることが説明されています。

定款の作成と認証|株式会社だけにある公証役場の工程

定款の作成と認証|株式会社だけにある公証役場の工程

基本事項が決まったら、定款を作ります。定款には、目的、商号、本店の所在地、設立に際して出資される財産の価額またはその最低額、発起人の氏名と住所といった、必ず書かなければならない事項があります。これに、機関設計や役員の任期、事業年度などを書き加えていきます。

株式会社の場合、作った定款は公証役場で公証人の認証を受けます。定款の案を事前に公証役場に送って確認してもらい、予約した日に出向くのが一般的な流れです。認証のときには、実質的支配者となるべき者の申告書も出します。手数料は資本金の額で決まり、令和6年12月からは条件を満たす資本金100万円未満の会社なら1万5,000円です。

定款を紙で作るか電子で作るかも、この段階で決めます。紙の定款には印紙税4万円がかかり、電子定款ならかかりません。電子定款を自分で作るにはマイナンバーカードと読み取り機、電子署名のソフトが要るので、会社設立の流れのなかで準備にかかる日数も見込んでおきます。

認証を受けられるのは、本店の所在地を管轄する法務局または地方法務局に所属する公証人です。実際には本店を置く都道府県の中の公証役場を選ぶことになり、東京に本店を置く会社の定款を大阪の公証役場で認証してもらうことはできません。予約が混み合う時期もあるので、会社設立の日程を決めたら、定款の案ができる前でも認証の日の目安を問い合わせておくと流れが滞りません。

合同会社には定款の認証がありません。作った定款に社員が署名か記名押印をすれば、そのまま次の工程に進めます。公証役場とのやり取りがないぶん、流れが一週間ほど短くなることが多くあります。

出典(一次情報)日本公証人連合会「9-4 定款認証」2026年9月15日確認
株式会社の定款は公証人の認証を受けなければ効力を生じないこと、認証の手続の流れが案内されています。

資本金の払込|定款のあと、登記の申請の前に

資本金の払込|定款のあと、登記の申請の前に

定款ができたら、資本金を払い込みます。会社はまだ存在しないので、口座は発起人個人の口座を使います。発起人が自分の口座に、出資する金額を振り込みます。口座にお金が入っているだけでは足りず、記帳に振込人の名前が出る形で改めて入金の記録を残すのが基本です。

順番を守ることが大切です。払込は、定款を作成したあとに行うのが原則です。定款の作成日より前の入金だと、払込として認められないことがあります。発起人全員の同意書の日付以降なら受け付けられる扱いもありますが、会社設立の流れで迷いどころを作らないためにも、定款のあとに動くのが安全です。

払込が済んだら、通帳の表紙、口座番号が印字されているページ、振込の記帳があるページの写しを取り、代表取締役が作る払込証明書と一緒に綴じます。これが会社設立の登記の添付書類の一つになります。払込証明書に書く金額は、定款の資本金と、申請書の課税標準金額と一致している必要があります。

払込の金額と登録免許税

資本金の額は、登記の申請書で登録免許税を計算するもとになります。株式会社なら資本金の0.7%と15万円の高いほう、合同会社なら0.7%と6万円の高いほうです。払込の金額を変えると、定款の記載と申請書もそろえて直すことになります。

出典(解説)freee「払込証明書は会社設立登記の申請に必要!」2026年9月15日確認
会社設立の登記に添える払込証明書の作り方と、払込の時期についての注意点が説明されています。

会社設立の登記のタイミング|2週間の期限と、設立日の決まり方

会社設立の登記のタイミング|2週間の期限と、設立日の決まり方

会社は、本店の所在地で設立の登記をすることによって成立します。そして登記の年月日は、申請が受け付けられた日です。登記が完了した日ではありません。窓口なら提出した日、郵送なら法務局に届いた日、オンラインなら受け付けられた日が、会社設立の日になります。

株式会社の場合、登記の申請には期限があります。会社法第911条により、設立時取締役による調査が終わった日か、発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内に申請しなければなりません。払込を済ませて調査を終えたら、すぐに申請できるよう書類を整えておく必要があります。

会社設立の登記の申請日と設立日の関係を示した時系列
設立日は登記の完了日ではなく、申請の受付日で決まります。

合同会社の設立の登記については、会社法第914条に株式会社のような申請期限の定めはありませんが、出資を払い込んでから間を空ける理由もありません。会社設立の流れとしては、払込を終えたら株式会社と同じように速やかに申請するのが自然です。設立日を特定の日にしたい場合は、その日に受け付けられるよう、払込と書類づくりを前倒しにしておきます。

以前は、法務局が開いていない土日祝日を設立日にすることはできませんでした。令和8年2月2日からは、申請書に特例を求める旨と希望する休日を書き、その休日の直前の開庁日に申請するといった要件を満たせば、その休日の日付で設立の登記がされるようになりました。会社設立の日にこだわりがあるなら、この特例を使うかどうかもタイミングを決める材料になります。

出典(一次情報)法務省「休日を会社等の設立の日とすることが可能になりました」2026年10月18日確認
令和8年2月2日施行の省令改正で、設立の登記の申請書に特例を求める旨と指定登記日を記載し、その休日の直前の開庁日に申請するなどの要件を満たすと、休日の日付で設立の登記の年月日と成立の年月日が記録されると案内されています。

設立登記の申請手続き|申請書・添付書類・登録免許税

設立登記の申請手続き|申請書・添付書類・登録免許税

会社設立の流れの最後が、法務局への申請手続きです。本店の所在地を管轄する法務局に、設立登記申請書を出します。法務局のサイトには、株式会社なら取締役会の有無と設立の方法で分かれた4種類、合同会社にも専用の様式と記載例が置かれています。

  1. 自分の会社に合う様式を選び、記載例を見ながら申請書を作る。
  2. 登記すべき事項を別紙にまとめるか、オンラインで提出する。
  3. 登録免許税の収入印紙を台紙に貼る(オンライン申請なら電子納付)。
  4. 定款、払込証明書、就任承諾書、印鑑証明書などの添付書類を順に綴じる。
  5. 印鑑届書を添え、窓口・郵送・オンラインのいずれかで申請する。

申請書に書く商号、本店、目的、資本金は、すべて定款と同じ表記にします。会社設立の登記で補正の連絡が来る原因の多くは、この写し間違いです。書き終えたら定款と一行ずつ照らし合わせてください。

申請のあとは、法務局が公表している登記完了予定日を目安に待ちます。その間に法務局から電話があれば補正の連絡なので、指示に従って書類を直します。完了予定日を過ぎても連絡がなければ、登記は完了していると考えてよいのが通常の扱いです。完了したかどうかは、登記事項証明書を取って確かめるのが確実です。

申請手続きを自分でするか、司法書士に頼むかもこの段階で決まります。司法書士に頼む場合でも、基本事項を決め、資本金を払い込むのは自分です。流れのどこまでを自分で受け持つかで、準備する書類の数が変わります。

出典(一次情報)法務局「商業・法人登記の申請書様式」2026年9月15日確認
商業・法人登記の申請書様式として、株式会社・合同会社の設立登記の申請書と記載例が公開されています。

株式会社と合同会社で、会社設立の流れはどこが分かれるか

株式会社と合同会社で、会社設立の流れはどこが分かれるか

株式会社と合同会社で、会社設立の登記までの流れが分かれるのは一か所だけです。株式会社は定款を作ったあと公証役場で認証を受け、合同会社はそれがありません。そのほかの工程、つまり基本事項を決め、定款を作り、出資を払い込み、法務局に申請するという流れは同じです。

株式会社と合同会社の会社設立の流れの違いを比べた表
工程の差は認証の一つですが、費用と日数にはっきり差が出ます。

費用の面では、定款認証の手数料と登録免許税の最低額の差が重なって、実費で10万円前後の開きが出ます。日数の面でも、公証役場とのやり取りがないぶん合同会社は早く登記にたどり着けます。一方で、株式会社という形を取引先や採用で重く見る場面もあるので、流れの軽さだけで決めるものではありません。

二つの会社形態で工程、日数、費用がどう変わるかは次の記事で並べて比べています。

くわしくはこちらの記事株式会社と合同会社で、会社設立の流れはどこが変わるか|工程・日数・費用の差同じ会社設立でも、株式会社と合同会社では定款の認証が要るかどうかで工程がひとつ違います。登記の申請書も添付書類も変わります。その差を工程ごとに並べます。

出典(一次情報)日本公証人連合会「会社の定款手数料の改定」2026年9月15日確認
株式会社の定款認証の手数料は資本金の額により3万円・4万円・5万円、条件を満たす資本金100万円未満の会社は1万5,000円とされています。合同会社の定款には認証の手続はありません。

会社設立の登記のあとにやること|届出と証明書

会社設立の登記のあとにやること|届出と証明書

会社設立の登記が完了したら、流れは届出の段階に移ります。まず法務局で印鑑カードを受け取り、会社の登記事項証明書と印鑑証明書を取ります。法人口座の開設や各役所への届出で、これらの証明書を何通も使います。

  • 税務署へ法人設立届出書。設立の日以後2か月以内に出します。青色申告の承認申請書や給与支払事務所等の開設届出書も、あわせて検討します。
  • 都道府県と市町村へ法人設立の届出。期限は自治体ごとに定められています。
  • 年金事務所へ健康保険・厚生年金保険の新規適用の届出。役員一人の会社でも、報酬を払うなら原則として対象になります。
  • 従業員を雇うなら、労働基準監督署とハローワークへの届出。

登記の内容が正しく反映されているかも、登記事項証明書で必ず確かめます。商号や本店、役員の表記に誤りがあれば、早いうちに法務局に相談します。会社設立のあとに登記事項が変わったときは、その都度変更の登記が必要になる点も覚えておいてください。

登記事項証明書は、法務局の窓口のほか、オンラインで請求して郵送や窓口で受け取ることもできます。オンラインで請求すると手数料が少し安くなります。会社設立の直後は銀行、税務署、自治体と提出先が続くので、必要な通数を数えてからまとめて取ると、何度も法務局に足を運ばずに済みます。

ここまでで、会社設立の登記までの流れと、そのあとの届出の入口までがつながりました。どの工程も、前の工程で作った書類を受け取って次へ渡していく作業です。いま自分がどこにいるかを、この流れのなかで確かめながら進めてください。

出典(一次情報)国税庁「No.5100 新設法人の届出書類」2026-09-15確認
国税庁の案内で、法人設立届出書は設立の日以後2か月以内に提出することなど、新設法人の届出書類が示されています。

流れが見えたら、最初の基本事項から決めていきましょう

会社設立の登記までの流れは、基本事項を決める、定款を作る、株式会社なら認証を受ける、資本金を払い込む、法務局に申請する、の順です。申請が受け付けられた日が設立日になり、株式会社は調査の終了などから2週間以内に申請します。

どの工程も前の工程の書類を次へ渡していく作業なので、順番を守ることがいちばんの近道です。全体像の詳しい説明と、株式会社と合同会社の流れの違いは、このカテゴリーの各記事で扱っています。

登記のあとに待っている、税務・社会保険まで任せられる所

会社設立の登記が終わっても、税務署への届出や社会保険の手続きは残ります。定款の内容によって決算期も変わるので、登記と合わせて相談先を決めておくと迷いません。※弊社調べになります。

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